ここでは未発表の小作品を紹介しています。
小さな小さなお話です。
──おはなし──
2019年・前半のおはなし 「いちごのへんしん」
くまおばさんのおにわに、たくさんのいちごの実がなりました。
くまおばさんは、お友だちのたぬきさんに、少しわけてあげました。
たぬきさんはうれしくなって、いちごをおなべでコトコトにて、イチゴジャムをつくりました。
とってもおいしくできたので、たぬきさんはお友だちのうさぎさんに、少しわけてあげました。
うさぎさんはうれしくなって、イチゴジャムにおいしいお水をトクトクそそいで、イチゴジュースをつくりました。
とってもおいしくできたので、うさぎさんはお友だちのりすさんに、少しわけてあげました。
りすさんはうれしくなって、イチゴジュースに氷をシャリシャリいれて、イチゴシャーベットをつくりました。
とってもおいしくできたので、りすさんはお友だちのねずみさんに、少しわけてあげました。
ねずみさんはうれしくなって、イチゴシャーベットをフカフカのケーキにクルンとまいて、イチゴオムレットをつくりました。
とってもおいしくできたので、ねずみさんは小鳥さんに、少しわけてあげました。
たぬきさんも、うさぎさんも、りすさんも、小鳥さんも、
みんなうれしくなって、お友だちにわけてもらった、おいしい食べものを持って、ひろばまでやってきました。
いちご、イチゴジャム、イチゴジュース、イチゴシャーベット、イチゴオムレットがならびました。
「おいしいものをいただいたものですから、うれしくなってつい外へ出てきてしまいました。」
みんな、同じことを言いました。
みんなは、いちごをわけてくれた、くまおばさんのところへむかいました。
「トントン、くまおばさん、いちごがおいしくへんしんしましたよ。」
くまおばさんは、おいしくへんしんしたいちごを見て、にっこり。
くまおばさんはとってもうれしくなったので、みんなにこうちゃを入れてくれました。
さあ、おやつパーティーのはじまりです。
では、みなさんごいっしょに、いただきます!
おしまい