2016年・後半のおはなし もう一つの雪だるまのひみつ
今冬もまた、山でたくさんの人が遭難しました。
そのうち帰れなかった人の数・・・・・・・数え切れないほど───
なきがらを発見してもらった人は、家族の元へ帰れたわけですから、それはとてもラッキーなことです。
今でも、何年も何年も自分に気付いてもらおうと、さ迷っているいる人達がたくさんいます。
あなたは冬山の登山をしたことがありますか?
あたり一面、真っ白に積もった雪景色の中に、時折雪だるまのように丸く盛り上がった箇所を見たことはありませんか?
その盛り上がり、岩?木?
本当にそうなのか確かめたことありますか?
私はあの時、確かに見たのです。
助けを求めながら、見つけられずに固まってしまった人達が、絶え間なく降り積もる雪の下に埋もれていく様を・・・・・
雪は、そこだけこの世のものとは思えないほどの猛スピードで、その者達を包み込んでしまうのです。
その雪の中に、不思議な影があるのを確かに見たのです。
あの影の目と目が合ってしまったら、もうおしまいです。
二度と見つけてもらうことはできないのです───
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だんだん不思議な影がこちらに近づいてきました。あの影は音もなく、足跡もつけずに近づいてくるのです。
──おはなし──
ここでは未発表の作品を紹介しています。
小さな小さなお話です。
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